富永ペインクリニック

性交痛とは 性交痛とは

『性交痛とは』

性交する時に感じる痛みのことを「性交痛」と呼びます。
痛くなる場所や痛みの具合は人それぞれ。
挿入する時に腟の入り口が痛い場合や腟の奥が痛い場合、痛みの具合も軽いものから激痛までさまざまです。
「こういうものだ」とあきらめて我慢してまう人も多い性交痛。
もしかして私だけ?……
と悩む前に、性交痛について詳しく知っておくことが大切です。

性交痛を感じたことがある人は実は多い!

女性が感じているセックスに関する悩みの中で多いのが、実は性交痛です。

  • 挿入する時が痛い
  • 挿入後に激しく動かされた時が痛い

などさまざまな痛みに悩んでいる女性はたくさんいます。
でも、パートナーに気を使ってしまって女性だけが痛みを我慢しているというカップルが少なくありません。
痛みを我慢し続けると、次第にセックスをすること自体が苦手になってしまったり、パートナーへの愛情が薄れてしまったりする可能性が。
また、性交痛への不安で体が緊張してしまい、リラックスしてセックスを楽しむことができなくなります。

性交痛の改善には女性だけではなく、男性側の理解や配慮も必要です。
痛みがある、違和感があるといった悩みは2人で共有。
痛く感じないように相手を思いやるセックスを楽しむ事で、より愛情が深まるはずです。

あなたはどのタイプ?性交痛の違い

いろんなタイプの痛みがある性交痛。
本来、痛い行為ではないセックスが痛みで苦痛になってしまう前に、自分の痛みはどういうものなのかを知っておきましょう。

入り口が痛い

挿入する時に腟の入り口のあたりが痛むというタイプの性交痛は、病気である事は少なく

  • 濡れていない状態で挿入をした(愛撫、前戯が不十分)
  • セックスの仕方(体位、激しすぎるなど)
  • 腟や外陰部の皮膚や粘膜が薄くなり、傷つきやすくなった
  • 外陰部や腟の筋肉が衰えて硬くなってきた
  • 精神的な問題(焦り、不安、落ち込みなど)

などによって起こります。

濡れない事をパートナーに言いづらく、一人で悩む女性が多いですが体質によるものや女性側だけの問題ではないことも多いので、気にし過ぎは禁物です。

腟の中がヒリヒリと痛い

男性が挿入してから、ピストン運動をしている時に腟内に痛みを感じるというケースもあります。

  • 入り口は濡れているようでも腟の中は濡れていなかった
  • 腟が狭い
  • 男性のペニスが大きい
  • コンドームの素材によるアレルギー反応
  • 腟粘膜が薄くなり、傷つきやすくなった
  • 腟分泌物が減少した
  • 腟周りの筋肉が落ちて硬くなった

というような場合に、セックスを続けると腟内にヒリヒリとした痛みを感じます。

奥が痛い

腟は濡れていて挿入は問題ないけれど、奥が痛い場合には

  • 体位の問題(後背位など)
  • セックスの仕方の問題(奥まで突かれる、ピストン運動が激しすぎる)
  • 婦人科、内科、泌尿器科、外科の病気

などの要因が考えられます。

痛みが強い、毎回痛い、といった場合には医師の診察を受ける事をおすすめします。

濡れにくくなるのは年齢のせい?更年期と性交痛の関係

40代後半から50代半ばくらいまでの女性に訪れる更年期。
この時期は性交痛が辛くてセックスレスになる女性が多いと言われます。
更年期の性交痛に関係しているのが女性ホルモン「エストロゲン」の減少。
エストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れる事でさまざまな症状が現れます。

女性ホルモン「エストロゲン」の働き

卵巣から作られるエストロゲンは、女性らしい丸みのある体を作ったり、肌や粘膜などを健やかに保つ働きをしています。
このエストロゲンが、閉経の前後5年ほどで減少していくことが、更年期障害の原因に。
エストロゲンが減ってしまうと

  • 腟が乾燥する
  • 腟が濡れにくくなる
  • 腟内が傷つきやすくなる

といった症状が出て、性交痛に悩まされるようになる人が多いのです。

更年期の女性が感じやすい性交痛の症状

腟の働き以外にも体や心の不調が出やすい更年期。

  • うるおい不足で腟がヒリヒリと痛い
  • 挿入することで出血する
  • 気分が沈み、感じにくくて濡れにくくなり痛みが出る

などセックスを楽しむことが難しい状態になる場合もあります。
性交痛を含め、いろいろな更年期の症状を抑えるためにホルモンを補う治療を行う事で改善が期待できます。
また性交痛の痛みだけを抑える場合は、うるおいをサポートするゼリーやローションによるケアも効果があります。

更年期じゃなくても起こる性交痛

濡れにくくなる更年期以外でも性交痛は現れます。

  • 久しぶりにセックスをする時
  • 産後
  • 生理前

前回のセックスから数ヶ月〜1年以上間があくと、まるで初めてする時のような感じになって、性交痛を感じる場合があります。
セックスを控える臨月から産後しばらくを過ぎてからの時は、間があいていることに加えて腟や子宮の回復ができていないことから痛みを感じることがあります。
また体が妊娠の準備をする生理前は、腟が柔らかく挿入が痛く感じたり、子宮口が降りてきているため奥まで突かれると子宮口に当たって痛くなったりします。

性交痛になる原因は?

性交痛が現れる原因には痛みによっていろいろあります。

うるおい不足で痛い

性交痛で多いのが、十分に濡れていない状態で挿入されることで感じる痛みだといいます。

  • 前戯が十分ではない
  • 体質的に濡れにくい
  • セックスをしたい気分ではないのに挿入された
  • 挿入してから長い時間ピストン運動が続いたことで腟が乾く

などの理由でうるおいが不足。腟が乾燥した状態で挿入したり動かすと擦れて痛みを感じたり、腟内が傷ついてしまう場合も。

後背位で奥まで突かれると痛い

後背位でのセックスで奥まで突かれた時に感じる痛みは、腰の位置や体型が関係します。

  • 男性と女性の身長差がある
  • ピストン運動が激しすぎる

奥まで突ける後背位ですが、その分痛みを感じる女性が多い体位でもあります。
女性の感じ方に合わせてピストン運動をするスピードや位置を調整してもらって、お互いに気持ちの良いポイントを見つけましょう。

腟の奥や下腹部が痛い

性交痛の中でも、腟の奥や下腹部が痛い時には婦人科系の疾患が関係している場合があります。

  • クラミジア感染症
  • 子宮内膜症
  • 卵巣腫瘍
  • 子宮筋腫

などが原因になっている場合には医師の診察治療が必要。
子宮内膜症は放置して悪化すると、不妊症につながる事もあります。
また、子宮筋腫が骨盤の中の臓器に癒着してしまっているという場合もあるので、産婦人科の診察を受けるようにしてください。

他にも性交痛を起こす原因には、

  • 婦人科系疾患(バルトリン腺のう胞、カンジダ性腟炎など)
  • 泌尿器科系疾患(神経因性膀胱、膀胱炎、尿道炎など)
  • 内臓系疾患(腸炎、憩室炎など)
  • 運動器系疾患(腰椎椎間板ヘルニア、変形性股関節症など)
  • 皮膚科系疾患(外陰炎、性器ヘルペス、感染症など)
  • ペインクリニック疾患(坐骨神経痛、神経因性疼痛など)
  • 皮膚や粘膜、腟などの物理的外傷
  • 心理的要因

などがあります。

これら複数の要因が絡み合って性交痛を感じる方が多いことも、性交痛の特徴です。

不安な時は医師に相談しましょう

痛みを我慢し続けて、「痛いから嫌だな……」と思ってしまうと、余計に濡れにくくなったり、腟が収縮して痛くなってしまう場合も。
感じにくさや濡れにくさに悩んだ時には、うるおい不足をサポートするローションやゼリーを活用するという方法で痛みのない気持ち良いセックスを二人で楽しみたいですね。

また

  • 我慢できないほどの痛み
  • 濡れているのに痛い
  • 腟の奥や下腹部が痛い

などという症状が不安な場合には医師の診察を受けて性交痛を改善するのがおすすめです。

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